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2025/02/02 12:22 |
西夏文字考


完成品の写真を取り忘れてしまいました…。
本当は右側も左と同じような構図になります。

本紙が派手なのでまわりもこれくらい派手にしないと釣り合わないですね!

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2007/05/13 23:32 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
肌裏~「増裏」~総裏
本紙(書や絵画など鑑賞の対象)に施す最初の裏打ちを肌裏といいます。
そして肌裏の次は増裏です。増裏は2回3回と重ねていく事もあります。
そして最後に施すものを総裏(もしくは上裏)と言います。

前回、肌裏が終わったので今日は増裏です。
美栖紙という紙を使います。
肌裏に使う薄美濃よりも厚めで濃い白色をした紙です。
白土を漉きこんでいるためアルカリ性を保ち本紙を酸化による劣化から防ぐ働きを持ちます。

裏打ちのやり方は肌裏と同じです。
薄美濃よりも紙が厚いのでやりやすいでしょう。

ただ、増裏からは板に張り付けてて乾燥させます。
裏打ちを終えたら裏返し、周囲に細く濃い糊をぬり、板に張り付けましょう。
この時、どこか一箇所、糊が塗れていなかったり薄かったりすると、
乾燥した時にそこだけが内側に強く縮んでひきつれの原因になるので要注意です。



図では本紙は裏返しになっていますが、
逆に表に出して張りつける流儀もあります。

2~3日置くと、しわしわふよふよだった本紙がピンと張ります。

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2007/05/09 00:02 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
古代文字
作品が届きました。


なんて書いてあるんでしょう。
書いた本人に尋ねてみたところ、
「分かりません。」
(,,'Д')ポカーン


西夏文字で書かれた仏典から適当に面白そうなのをとってきたとのこと。
どんな意味なんでしょうね。
手元の仏典を開いてみると、たとえばこんな一節があります。

「この世界には色々の災いがあり、そのうえ、老いと病と死とを避ける事はできないから、悲しみや苦しみがある。」

実はこんな文から「災い」とか「老いと病」とかをとってきてる、なんて事もあり得るわけですねw
まぁ、意味よりも形を楽しめばよいのです。


さて、まずは裏打ちから始めます。
裏打ちは水分をたっぷり含んだ薄い糊で貼り付ける事になるので、墨が滲んでしまう事があります。
その対策としてドーサ液や滲み止めスプレーなどが市販されています。
今回はスプレーを買ってきました。



その名も「ニジマーズ」
なんというネーミングセンス…
なんとなくニジマスの仲間のような気がしてきます。


滲み止め処理が終わったら、本紙より一回り大きく切った薄美濃紙に、ほとんど粘りを感じなくなるくらいに薄めた糊をむらなく塗ります。
そして、湿りを入れて平らに伸ばした本紙の上に重ね、皺が出来ないようにゆっくりと空気を抜きながら刷毛で撫でつけていきます。
濡れて重くなった和紙を平らに寝かせるのはただそれだけで難しい作業です。
慣れるまでは大変です。


(糊を塗った薄美濃紙)

皺無く裏打ちができるかどうかは最初の位置合わせで8割方決まる気がします。
皺ができてしまった時は、その部分だけ剥がしてやり直すことも出来なくはないですが、別の所にたるみが寄ったり本紙が傷んだりしてしまう可能性が大なので、やはり一撃で決めた方がいいでしょう。


打刷毛で上から叩くようにして、しっかりと本紙と接着させたら一晩毛布の上などで乾かします。


次は増裏打です。

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2007/05/08 23:10 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
風を屏けるもの
なんと、書道家の知り合いからコラボレーションの話が舞い込んできました。

今度の書展で屏風を出そうという事になり、
打ち合わせの際に一緒に紙を見に行ったのですが、
赤地に金箔というド派手な半紙の前で立ち止まり、
これしか無いでしょうと悪ノリ。
地味な屏風じゃつまらないという事でコンセプトは
「原色を使ってエキセントリックに」

(しかし、後になって冷静に考えると本紙があれだけ派手だとまわりの紙の取り合わせが大変だ。。。)

まぁ、それはおいおい考えるとして。
書を仕立てるには裏打ちをしなければ。
半紙の裏に薄美濃や美須紙といった極めて薄い和紙を何枚も重ねて張っていく作業です。


大切な作品に取りかかる前に練習をしておかなければと思いとりあえず厚めの簡単な紙でやってみました。





これ新聞のカラー広告です。
Ralph Lauren です。
部屋を漁っていたらでてきたので丁度いいやとやってみたら
予想外の仕上がりにびっくりです。
皺も折り目も綺麗に消えています。
裏打ち恐るべし。

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2007/05/01 23:57 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
60年代アメリカ風
モダンアートかつポップアートな感じにしてみた。

 

ITO-YAにあった¥180の包装紙だけどねー。
なかなか貼り付かなくて苦労したぜぃ(;´Д`)y─┛~~


裏はこんなんだったりする。

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2006/10/28 00:07 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
火を恐れるな火を支配するのだ
fby
 
燃やしてのぞき穴を空けた和紙を上に張ってみました。
制御された偶然性のアートってやつですね(ホントか?)

しかし、やはり火を支配するのは容易ではないようで。。。
焦げ穴の形を操作するために、燃やしたくない部分にあらかじめ水を含ませて燃焼経路を制御するという手法を思いついたまでは良かったのですが、水を含んだ所と含んでいない所の境界にできる焦げ目が美しくない。まるで切り取ったかのように不連続となってしまって火で燃やした意味がない。

上の写真が一番最初にできた物で、しかも一番美しくできた物です。紙の繊維の流れが残って焼失している感じがとてもよい。これを再現しようと試行錯誤したのですが、なかなか上手くいかないものです。

一体、何枚紙を燃やしたかしれない結果、
下の二枚ができました。
fby

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2006/09/16 23:06 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
あう゛ぁんぎゃるど
朱と黒の屏風ができましたが、どうも小綺麗にまとまりすぎな気がします。
そこで、前衛的な紙を求めてお茶の水のおりがみ会館へ行ってきました。
圧巻の連鶴作品も見物ですが、和紙売り場の品揃えに圧倒されます。 


そこで買ってきた和紙たち

paper


テーマは左から「叫喚地獄」「海苔」「夢の島or産廃」
前衛的な紙を買い漁りました。
レジで並べられた時、趣味の悪さに苦笑。
次はもっときれいなの買いますね…。 



そして張ってみました叫喚地獄
paper 


すごく…おぞましいです…。
広間で一式こんな襖だったら発狂しそうだねっ♪
あまりに落ち着かないので上に和紙を重ねて加工する事にしました。 

上に穴の空いた紙を張って下から地獄が覗いてるという構図です。
でも、ただ切って穴を空けるのは芸が無いので、、、



paper 
火を恐れるな!火を支配するのだ
 ( ※よい子はまねしちゃダメ )

予想外に燃焼速度が速くて真剣に焦ったのはナイショ。 

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2006/09/12 00:45 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
野外撮影
open

盆に実家に帰省した時に何気なく買った和紙を張ってみました。
シンプルながら存在感のある配色に。


open

こちらはレタッチした画像。
ちょこっとカラーバランスいじっただけなのに
レタッチの威力ってすごいですね。

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2006/09/06 23:34 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
つがいの蝶になった夢を見た
なんとか2枚の骨が完成しました。
ここからはどんどん紙を貼っていきます。
蝶番を除けば襖作りの工程と同じです。


まずは骨縛り
骨縛り



格子に糊を多めにつけて繊維の強い和紙を貼り込みます。
和紙には霧吹きをかけてふやかし伸びた状態で貼るので、
乾いた時にはギュッと縮んで骨組みを引き締めて強度を上げる効果があります。


襖(高級品)の場合、この後、骨縛り押さえ、蓑張り、べた張り、などをさらに重ねていき
ふっくらとした質感と安定感ある重みを持った「ふすま」に仕上げていくのですが、
今回は小さな風炉先屏風なのでこの上にもう一度だけ茶チリがけをして本紙を張ります。
茶チリがけというのは、骨のサイズよりも小さな和紙を4~6枚使って紙の周囲にだけ糊をつけて張り、
空気の層を作ると共に、骨の凹凸が表に出ないようにする工程です。


骨縛り
茶チリがけ終了


手前の海苔みたいに見えるのは蝶番になる和紙です。
屏風の蝶番は紙だけで作ります。
しかも不思議な構造になっていてどちら側にも開きます。
初めて知りました。ちょっと感動です。 

さらに境目に隙間ができないという利点もあります。
ドアでよく見る蝶番の場合、どうしても蝶番の心棒の太さだけの隙間が空いてしまいます。

しかし狭い部分に紙が密集するだけあって、ここが一番難しい所のようです。
蝶番が出来た時点で膨らんでいるとそれが当然表にも出てしまうわけです。
そうなると皺のできる原因です。 


もっと薄い和紙を使うべきだったかもしれませんね…。

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2006/09/02 23:42 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
丈夫な骨を育てましょう

骨の作製に使った道具たち

結局ほぞ穴をカッターで掘るのは、あまりにも無謀なので押し入れの奥から彫刻刀を引っぱり出してきました。本当は鑿があればいいんでしょうが、だんだん制限プレイが楽しくなってきて困る。文房具だけでどこまでいけるものかという試み。(文房具の境界線が若干甘い気はしますが…。)




結局ここまでに5時間。
枠と中の格子が別々に完成しました。
ここからほぞ穴を掘るのが長く険しい最後の道。



なんとかほぞ穴ができました…。
やはり凹な加工は辛い…。
というか穴が小さすぎて…。
彫刻刀の横幅ぎりぎりです…。




穴にボンドを流し込んで組み上げて完成です。
トータルの作製時間は8時間。
果たして四つの直角はちゃんと出来ているのでしょうか。。。

(しかし、もう一つ作らないと屏風にはならないッ。)
(次は目標5時間ですかね…)

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2006/08/28 00:44 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
10G
さて屏風が作れるとは言ったものの基本的には襖の張替えしかやった事がないので、襖の骨(襖の中に入ってる木枠です。襖の本体。)を作った事はありません。
本には屏風の骨は表装材料屋さんで買えると書いてあるのですが、表装材料屋さんは果たして何処に。そして一体いくらするのだろう。高そうだな。むぅ。

…これを機会に自作してみるか?

exc

ってことで買ってきました。

「ひのきの棒」

軽いです。ドラクエの最弱武器ってのも納得です。襖の骨には杉が使われる事が多いようですが、杉はホームセンターに丁度いいサイズが無かったので、性質が近くサイズが豊富だった桧にしました。値段も手頃だしね。

作り方は襖の骨を参考に。きっと同じだよね(汗)
手近にあった襖を剥がしてりばーすえんじにありんぐしてみたところ、組子が少し難しそう…。
大工道具も全然持ってないから先行きが不安だ。。。

exc

とりあえず、ほぞ組みの練習。

立ってる棒は凸の形に加工して、ほぞ穴を開けた下の棒に差してあります。
意外と精度よく直角が出て安心。カッターwith鋸の替え刃だけでもなんとかなるもんですね。めちゃくちゃ時間がかかりましたが。

この穴を8つも掘るのか…。
うん、、がんばる…。

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2006/08/27 00:44 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
~表具師への道~
後輩が不思議な仕事を受けたそうで相談を受けました。
お客様は広告代理店の方で、仕事というのは襖大の大きさの半紙に書を書いたものを皺ができないように裏に紙を張って補強して欲しいというものなそうな。
それって、もはや襖屋の領域を逸脱しちゃってるような…Σ( ̄□ ̄;)
表装の文献をあたれば何かいい方法が分かるかもよ~、という返事しかできなかったです。。

とはいうものの気になって後日、書店で工芸のコーナーを漁ってみたら良さげな本がありました。



裏打ちっていうんですねー。半紙の裏に和紙を貼り付けて強度を上げる、掛け軸なんかに使われる手法があるようです。

NHK出版から出てるこの本、どうやら一般人向けに書かれた掛け軸、屏風の入門書のようですが明らかに要求水準が高すぎる…。
やるなNHK…。NHKはたまに全く空気を読まずに素人に無理難題を押し付ける。(いや素人は相手にしていないのかもしれませんが。というかそもそも一般人はこんなにたくさん刷毛やら刃物やら持ってないし、皺らずに紙を張れるとも思えない…)

しかし!襖を張れる人間ならば!
この本を読むに、屏風は………作れるっΣ(゚д゚)
これはできそうだぞ、という事でちょっと屏風作ってみますわ。

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2006/08/25 00:59 | Comments(0) | TrackBack() | 屏風
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