Post Card Cakejiku Series第2弾です。
ライトブルーのストライプのシャツ生地を使用しています。
本紙もポストカード(入れ替え可能)なので現代の住居にもマッチすること請け合いです。
久しぶりの更新になります。
皆様覚えていますでしょうか。。。
ポストカードを本紙として付け替え可能な掛け軸を作ってみました。
裂が白ベースで薄いので奥の掛け紐が透けて見えていますね。
裂を折り込んで上下に溝を付けることでカードを挟み込むようになっています。
自由に取り換えが可能です。時季に応じて季節を表したものに取り換えるなどしても風流ですね。
色紙掛けでは四隅に糸をかけることで色紙を支えているものがほとんどですが、余分な糸が見えてしまうのがどうも恰好がつかないと常々思っていました。
サイズが決まっているものならば、最初から形を合わせてしまうことでそういった野暮ったさをなくせるかな、と。
フラクタル画像を和紙に印刷したものを美濃和紙で飾ってみました。
ムラ染の和紙で囲む事でフラクタル模様が本紙の外に滲み出て、
本紙と和紙が渾然一体となるイメージ。
以前見た江戸時代の琳派の掛軸で絵が本紙の外にまではみ出ている物があって面白いと思った。
本日、二品目は特売会で目について買ったもののストックの奥に埋もれていた生地を使ってみたもの。
本紙を書いてもらった知り合いに写真を見せたら、「ゲイ?」って聞かれてしまった(笑)
いや、ゲイじゃねえよ、どっちかってーと藝だよw
一文字は細めに、柄継ぎはあえてやらずに少しずらしてみた。
裂の柄は曇りガラスを通して見たような不透明感というか濁りがある。
本紙がバックから浮かんで見える奇妙な浮遊感がある仕上がりになりそう。
ムラ染の和紙で囲む事でフラクタル模様が本紙の外に滲み出て、
本紙と和紙が渾然一体となるイメージ。
以前見た江戸時代の琳派の掛軸で絵が本紙の外にまではみ出ている物があって面白いと思った。
本日、二品目は特売会で目について買ったもののストックの奥に埋もれていた生地を使ってみたもの。
本紙を書いてもらった知り合いに写真を見せたら、「ゲイ?」って聞かれてしまった(笑)
いや、ゲイじゃねえよ、どっちかってーと藝だよw
一文字は細めに、柄継ぎはあえてやらずに少しずらしてみた。
裂の柄は曇りガラスを通して見たような不透明感というか濁りがある。
本紙がバックから浮かんで見える奇妙な浮遊感がある仕上がりになりそう。
(クリックで拡大)
友人から依頼されて制作した、本紙も含めて完全オリジナルの新作掛軸。
これからもどんどん作っていかねば。(でないとストックの紙や裂が増える一方だ。)
今作は全て和紙で制作した紙表具。
友人が作品のテーマとして指定してきたのは「鳳翼天翔」
(なんじゃそら…。必殺技かなんかか!)
赤の楮紙で筋を4本放射状に。
鳳凰とPhoenixを確信犯的に混同。
歴史的にみて問題あるまい。
モチーフは次第に鳳凰を離れ天へ。
未だ天と地の別が明確ではなかった創世以前の原初の空へ。
鳳凰の嘴が天を衝く事を端緒として天地が開闢したのが先か、
その存在の基盤たる天地が別れたのが鳳凰に先立つのか。
一見、矛盾するその因果律は破綻しない。
これは万物の法則の制定以前のお話。何も矛盾は無いのだ。
はい。以上、後付けのモチーフ解説。
師匠の教えその二、
「自分が何を作っているのかを明確に意識し、説明できるようにせよ。」
主婦の手慰みと創作活動の違いというのは究極そこでしかないのだと、
カルチャースクールで教鞭もとる師匠は語る。
それが何であるのか。何故そうである必然性があるのか。
作品の背後にある、それを裏付ける理論の構築も上達していかねばならない。
以下、技術的な話。ダメ出しともいう。
1.筋が太い。
覆輪なんかでもよくある一分(3mm)で作ったのだが、これが太い。
太いと野暮ったく見えるらしい。5厘(1.5mm)でもまだ太いかも。
2.軸先の出が長い。
軸先は直径と同じ長さだけ出す。
つまり正面から見ると正方形に見えるようにするというのが口伝だが、それはあくまで基本であって丁度よい出の長さはケースバイケースで異なるということ。
一般に小さな掛物は出を短くした方がよいらしい。
このサイズの場合、軸先がでか過ぎてこれまた野暮ったく見えるそうな。
言われてみるとなるほどその通りである。
しかし、言われるまで気付かなかったという事は目さえも未熟ということ。
職人の道も芸術家への道もまだまだ先は険しい。
まだまだ登り始めたばかりである。
友人から依頼されて制作した、本紙も含めて完全オリジナルの新作掛軸。
これからもどんどん作っていかねば。(でないとストックの紙や裂が増える一方だ。)
今作は全て和紙で制作した紙表具。
友人が作品のテーマとして指定してきたのは「鳳翼天翔」
(なんじゃそら…。必殺技かなんかか!)
赤の楮紙で筋を4本放射状に。
鳳凰とPhoenixを確信犯的に混同。
歴史的にみて問題あるまい。
モチーフは次第に鳳凰を離れ天へ。
未だ天と地の別が明確ではなかった創世以前の原初の空へ。
鳳凰の嘴が天を衝く事を端緒として天地が開闢したのが先か、
その存在の基盤たる天地が別れたのが鳳凰に先立つのか。
一見、矛盾するその因果律は破綻しない。
これは万物の法則の制定以前のお話。何も矛盾は無いのだ。
はい。以上、後付けのモチーフ解説。
師匠の教えその二、
「自分が何を作っているのかを明確に意識し、説明できるようにせよ。」
主婦の手慰みと創作活動の違いというのは究極そこでしかないのだと、
カルチャースクールで教鞭もとる師匠は語る。
それが何であるのか。何故そうである必然性があるのか。
作品の背後にある、それを裏付ける理論の構築も上達していかねばならない。
以下、技術的な話。ダメ出しともいう。
1.筋が太い。
覆輪なんかでもよくある一分(3mm)で作ったのだが、これが太い。
太いと野暮ったく見えるらしい。5厘(1.5mm)でもまだ太いかも。
2.軸先の出が長い。
軸先は直径と同じ長さだけ出す。
つまり正面から見ると正方形に見えるようにするというのが口伝だが、それはあくまで基本であって丁度よい出の長さはケースバイケースで異なるということ。
一般に小さな掛物は出を短くした方がよいらしい。
このサイズの場合、軸先がでか過ぎてこれまた野暮ったく見えるそうな。
言われてみるとなるほどその通りである。
しかし、言われるまで気付かなかったという事は目さえも未熟ということ。
職人の道も芸術家への道もまだまだ先は険しい。
まだまだ登り始めたばかりである。
創作表具が完成したから、今度は昔作った作品を紹介するよっ!
.+゚*。:゚+ハズカシィ(〃ノωノ)キャッ.+゚*。:゚+
初めて作った掛軸。
以前の屏風を剥がして仕立て直し。
仕立て直しも初体験。
剥がすのは、まずたっぷり濡らした水刷毛を使って裏打紙に水分を含ませてあげてから。そうして少し時間を置くと剥がれやすくなるので慎重に一枚づつむいていきましょう。
見えづらいけど本紙の上下に金襴(金糸が入った裂地)を使って装飾してます。この部分の事を一文字っていいます。周りの紙は板目模様の和紙。変則的に軸先を使わず、焼き焦がしてこれまた木目を出した杉の木を軸棒として使いました。(実は素材を買いに行った時に軸先買うのを忘れてて、即興的に思いついて勢いで作ったのだけどw)案外いい感じに仕上がった気がします。
.+゚*。:゚+ハズカシィ(〃ノωノ)キャッ.+゚*。:゚+
初めて作った掛軸。
以前の屏風を剥がして仕立て直し。
仕立て直しも初体験。
剥がすのは、まずたっぷり濡らした水刷毛を使って裏打紙に水分を含ませてあげてから。そうして少し時間を置くと剥がれやすくなるので慎重に一枚づつむいていきましょう。
見えづらいけど本紙の上下に金襴(金糸が入った裂地)を使って装飾してます。この部分の事を一文字っていいます。周りの紙は板目模様の和紙。変則的に軸先を使わず、焼き焦がしてこれまた木目を出した杉の木を軸棒として使いました。(実は素材を買いに行った時に軸先買うのを忘れてて、即興的に思いついて勢いで作ったのだけどw)案外いい感じに仕上がった気がします。
大事な総裏の作業なのに写真取るの忘れてました。。。
なので事後のを一枚だけ。
総裏は宇陀紙という土粉を混ぜた紙を使います。白くて比較的厚めで、丸めても巻き癖がつかないという特徴を持ちます。掛け軸は収納時に巻く事が想定されているので、この特徴は必須とも言える物です。
一枚だけで掛け軸全面を覆う事はできないので継ぎが必要になります。前回書いた喰い裂きという方法で継ぎ目が目立たないようにしてあります。写真ではまだ水分が飛んでいないので継ぎ目が3カ所見えますね。
裏打ちを終えたら写真の様に板に仮張りして、乾燥して全体が均等に縮む力を利用して平らに伸ばします。本格的な軸装だとこのまま1年間放置して安定化させるなんて話もあります…。(空気が乾燥する秋口に仕込むそうです)
まぁ通常は1~2週間で十分でしょう。ただし剥がすのは晴れの日に。
なので事後のを一枚だけ。
総裏は宇陀紙という土粉を混ぜた紙を使います。白くて比較的厚めで、丸めても巻き癖がつかないという特徴を持ちます。掛け軸は収納時に巻く事が想定されているので、この特徴は必須とも言える物です。
一枚だけで掛け軸全面を覆う事はできないので継ぎが必要になります。前回書いた喰い裂きという方法で継ぎ目が目立たないようにしてあります。写真ではまだ水分が飛んでいないので継ぎ目が3カ所見えますね。
裏打ちを終えたら写真の様に板に仮張りして、乾燥して全体が均等に縮む力を利用して平らに伸ばします。本格的な軸装だとこのまま1年間放置して安定化させるなんて話もあります…。(空気が乾燥する秋口に仕込むそうです)
まぁ通常は1~2週間で十分でしょう。ただし剥がすのは晴れの日に。