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2025/02/02 12:35 |
劇中における襖
映画やドラマを見ていて、後ろの襖や障子が気になる表具師は少なくないと思います。
お金持ちの豪邸という設定なのに山水や景勝(一番安い紙)が張られていたり、貧しい家という設定なのに押し入れに美すずが使われていたりすると苦笑してしまいます。
そういった話で同業者と盛り上がる事もよくあります。

さて、昨日は久しぶりに夜更かしをして深夜にやっていたアニメを見たのです。
舞台は日本を牛耳る大富豪の広大な邸宅の最奥、奥の院と呼ばれる一角への入り口です。
ここは重要人物の住まいで、贅を尽くした四枚立ての三間襖で仕切られています。
恐らく日本中探しても最高ランクのしつらえの襖でしょう。
あろう事かその襖の向こうから警備の人間が襖を突き破って(いともたやすく穴を空けて)主人公達に襲いかかってきたのです。

そんな…馬鹿な…?

この襖、その重厚な見た目から言って下張りの回数は10回ではきかないでしょう。
骨に糊をじかにつけて直接紙を張る骨縛りに始まり、その上に透き止めのための打ち付けと呼ばれるべた張りを行い、次に何回かの簑張りを重ねます。その簑のような状態を押さえるための簑張り押さえをした後に下袋、上袋と何重にも袋張りをしてようやく上張りをするのです。
集合住宅の2回張りの簡易襖とはレベルが何段も違うのです。
そんなに簡単に破れるはずが無いだろう
!!と少し憤りを感じてしまいした^^;
それを容易く破るくらいの手練れだと言ってしまえばそれだけの話ですが。。(フィクションですからね)

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2008/06/14 01:56 | Comments(0) | TrackBack() |

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