今日は襖の張替えの仕事で墨田区のお宅に行ってきました。
そこで久しぶりに源氏襖に出会いました。
襖の中央部に障子がはめ込んであるものを源氏襖と呼びます。
明かり取りと装飾性を兼ね備えた様式です。
地方ではよく見かけるのですが、都市部では住宅様式の洋風化の煽りを受けほとんど見かける事がないのが現状です。
(料亭等には結構ありますが)
張替えの難度が多少上がるというのも敬遠される原因なのでしょうか。
しかし、こういったモノに出会えるのは襖張りにとっては冥利に尽きるというものです。
ただ、問題はその出会いが「真夏」だという事。
正直、夏に襖を張るなんて正気の沙汰じゃないんです。
何故って、糊の乾きが速いのでクーラーが使えないんです。
しかも風通しが悪く体感温度は36℃くらいだったでしょうか…。
玉のような汗ってこういうのの事を言うんでしょう。
腕の全ての穴という穴に大きな水珠ができて、タオルで拭きとったそばから次の水珠が浮かんできます。
気を抜けば雫が紙に垂れるという緊張と戦いながら、朦朧とする意識を必死に繋ぎ止めて黙々と張りあげていくという荒行。
新しいダイエット法として宣伝できるかも。
3㍑くらいは水分をとったはずなのに体重が1kg減ってました。
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